江戸箒とは?
年末の行事といえば、大掃除ですよね。
江戸の町では、江戸城の煤払いに合わせて、12月13日に一斉に大掃除をしていたそうです。
大店(おおだな)と呼ばれる商家では、店員が総出で大掃除にあたり、夕方にはみんなで銭湯に出かけ、夜はご祝儀酒で盛り上がっていました。
現代でいう、最終出社日の大掃除と忘年会のようなものですね。
江戸時代の大掃除に使われていた道具といえば、江戸箒です。
東京では、京橋にある白木屋傳兵衛さんが1830年の創業以来、変わらぬ製法で江戸箒を作り続けています。
江戸箒の特徴は、「装飾がシンプル」「軽くてコシがある」「小ぶり」の3点です
江戸の市民が装飾性よりも、機能性を重視したために、江戸箒のようなシンプルな箒ができました。
また、庶民たちが暮らす長屋は狭かったので、小さめのサイズがフィットしたようです。
江戸箒の魅力
掃除機が進化した現代において、江戸箒を使う理由はなんなのでしょうか?
掃除機が壊れたから、赤ちゃんがいるから、生活工芸品として気になるから、昼間に掃除ができないから、昔使っていて今使ってみたくなったからなど、答えはさまざまです。
確かに、いくら掃除機の静音性能が良くなったとしても、マンションやアパートなどの集合住宅で生活している人は、深夜や早朝に掃除機はかけにくいですよね。
赤ちゃんがいる家庭では、音はもちろんのこと、排気も気になるでしょう。
だから、掃除の際は箒を選ぶという人が増えてきているのかもしれません。
そして、掃除道具ではあるものの、どんな空間にもフィットするシンプルな作りの江戸箒は、ライフスタイルにこだわりを持っている人には魅力的に映るのでしょう。
江戸箒のメリット
箒で掃除することのメリットは、床を傷つけない上に、自然素材でできているため、畳やフローリングの風合いを自然に引き出すことができる点です。
また、掃くという行為自体、身も心も洗われるような感覚があり、スッキリとして気持ちがいいです。
さらに、電気代がかからないということもメリットして挙げられます。
最近の掃除機は、省エネを謳っている商品が多いですが、それでもある程度の電気消費は免れません。
江戸箒を使えば、電気代を浮かせられるため、節約にもつながります。
プレゼントにも
江戸箒は、仲の良い同僚や友人へ、ちょっとしたプレゼントとして贈るのもおすすめです。
また、使っていない箒で妊婦のお腹を撫でると安産になるという話もあるので、安産祈願として由来も含めてプレゼントしてみるのも良いかもしれません。
ライフスタイルにこだわりを持とう
江戸箒には、江戸時代の暮らしぶりが息づいています。
小ぶりで音なく掃除でき、シンプルなデザインとなっているため、ライフスタイルにこだわりを持っている方におすすめです。